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『ふしぎなえ』
安野光雅/さく 福音館書店 1968年
上下をひっくり返すと家の天井が床になっていたり、上の階に昇ったのに下の階に戻っていたり、ボトルから流れ出た液体が海になっていたりと、どのページにも不思議な世界が広がる安野のデビュー作。「絵で考える」ことを重視していた彼は、この作品について、「それぞれの自由な解釈や感想があっていい」と語っています。
『さかさま』
安野光雅さく/え 福音館書店 1969年
トランプの絵札のように、兵隊たちが上向きと下向きの両方に分かれて「相手こそがさかさまだ!」と喧嘩を続ける、不思議なトランプの国を描いた絵本。錯視を利用した不可能図形も効果的に盛り込まれています。本を上下ひっくり返して眺めると、同じ絵でも違った感じがするかもしれません。鏡文字を使った裏表紙にも注目!
『おおきなもののすきなおうさま』
屋根より高いベッド、両手で抱えきれないくらいのナイフとフォーク、お城に入りきらない大きなチョコレート、巨大な植木鉢など、とにかく大きなものが大好きな王様のお話。文字のない絵本を数多く発表してきた安野が、珍しく文章も手掛けた絵本です。様々なものの製作を命令される家来たちの奮闘ぶりにも注目してください。
『あけるな』
谷川俊太郎/作 安野光雅/絵 銀河社 1976年
「あけるな」と書かれた扉を開けると、そこは森の中。その先の木の幹にある扉を開けると、今度は真っ暗。次の扉を開けても、新たな謎めいた場所……。自分が扉を開けているようでちょっと怖い、でも進まずにはいられない。谷川俊太郎の詩的な文と安野光雅の柔らかく幻想的な絵が、読み手の好奇心を刺激する一冊です。
『旅の絵本』(全10巻)
安野光雅/著 福音館書店 1977年
馬に乗った旅人が、草原から農村、にぎやかな街へと一本の白い道を通って行きます。ヨーロッパの国々のほか、日本、中国、アメリカなど、各巻で描かれる風景には、どこまでも続く広大な自然や町を形成する美しい建物、そこに暮らす人々の営みが見て取れます。有名な絵画や童話のオマージュが散りばめられた旅する絵本です。
『もりのえほん』
安野光雅/絵 福音館書店 1977年
一見すると鬱蒼とした森の絵ですが、よく観察すると、木の幹や枝葉の隙間にゾウやパンダ、カンガルーなど様々な動物の姿が描かれています。安野光雅は四方を山に囲まれた津和野出身で、子どもの頃は空想することが大好きだったそう。森に動物が隠れていたら……、探す楽しさと発見の喜びを味わえる一冊です。
『歌の絵本』
芥川也寸志/編 安野光雅/絵 講談社 1977年
ふるさと、七つの子、金太郎など、日本で親しまれてきた唱歌や童謡32曲を紹介する絵本。各歌に合わせて描かれた水彩画や切り絵は、どれも四季を感じさせます。安野が愛する日本の原風景を堪能できるこの絵本の発案は、彼によるもの。本の最後には楽譜がついており、絵や歌詞だけでなく実際に演奏して曲も楽しめます。

