浦安市立図書館

このブックデザインがすごい!


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  ブックデザインの歴史を語る上で欠かせない「著者自装本」や、その後の流行の転機となった本をご紹介します。
また、参考図書に掲載された現代の日本を代表するブックデザイナーの中から、7名を取り上げて、その作品を3冊ずつ紹介します。
参考:『日本のブックデザイン一五〇年』(平凡社 2023)
   『現代日本のブックデザイン史1996-2020』(誠文堂新光社 2021)
   『美しいブックデザイン』(誠文堂新光社 2024)



『こゝろ』夏目漱石/著 ほるぷ出版 1970年

  著者自装の先がけとなった本書には、序に「ふとした動機から自分で遣つて見る氣になつて、箱、表紙、見返し、扉及び題字、朱印、檢印ともに、悉く自分で考案して自分で描いた」とあります。著者の東洋的美意識の造形が見事です。




『ノルウェイの森』上・下 村上春樹/著 講談社 1987年

  村上春樹による自装本。ムラカミ人気を決定的にし、<装幀の勝利>と言われました。村上の素案を元に、デザイナーとしても名高い山崎登が版下づくりに当たりました。




『のぼうの城』 和田竜/著 小学館 2007年
『人間失格』 太宰治/著 集英社 1990年

  2007年に『のぼうの城』(装画:オノ・ナツメ)が出版され、この頃から漫画家による装画が増加します。なかでも『人間失格』は、2008年にカバーデザインを新たにしたこと(装画:小畑健)で商業的成功を収めました。




『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル/著 早川書房 2010年

  水戸部功による装幀で、ミニマルの極致と評されます。累計60万部もの売り上げのインパクトは大きく、2010年から2014年にかけて「水戸部的」なデザインが爆発的に増加しました。




『鵺の碑』(単行本) 京極夏彦/著 講談社 2023年
『鵺の碑』(ノベルス) 京極夏彦/著 講談社 2023年
『鵺の碑』(文庫) 京極夏彦/著 講談社 2024年

  『鵺の碑』は単行本1,280ページ、ノベルス版832ページ、文庫版1,296ページと分厚く、読者の間で「鈍器本」と呼ばれるほどの厚さと重さを誇ります。単行本のブックデザインは坂野公一です。




『置かれた場所で咲きなさい』 渡辺和子/著 幻冬舎 2012年
『山本周五郎人情ものがたり』市井篇・武家篇 山本周五郎/著 本の泉社 2022年
『ゆれる階』 村松友視/著 河出書房新社 2022年

  ブックデザイナー 石間淳(いしま きよし)
デザイン事務所勤務を経て、1992年に独立。
SNSのプロフィールに「装丁、ときに柏餅の葉のごとし」とあります。『置かれた場所で咲きなさい』がベストセラー。





『金持ち父さん貧乏父さん』 ロバート・キヨサキ/著 筑摩書房 2000年
『芸術起業論』 村上隆/著 幻冬舎 2006年
『蜜蜂と遠雷』 恩田陸/著 幻冬舎 2016年

  ブックデザイナー 鈴木成一(すずき せいいち)
1962年生まれ。1985年よりフリー、1992年に鈴木成一デザイン室を設立。
「変幻自在」のスタイルは、同一人物によるものとは思えないと評されます。





『整形前夜』 穂村弘/著 講談社 2009年
『背中の記憶』 長島有里枝/著 講談社 2009年
『舞踏言語』 吉増剛造/著 論創社 2018年

  ブックデザイナー 服部一成(はっとり かずなり)
1964年生まれ。グラフィックデザイナー。
「キューピーハーフ」の広告や、ロックバンド「くるり」のアートワーク等、幅広く手掛けます。





『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹/著 文藝春秋 2013年
『火花』 又吉直樹/著 文藝春秋 2015年
『ハンチバック』 市川沙央/著 文藝春秋 2023年

  ブックデザイナー 大久保明子(おおくぼ あきこ)
1971年生まれ。文藝春秋デザイン部に入社。『火花』や『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』など、多くの人の記憶に残るブックデザインを手掛けています。





『偶然の聖地』 宮内悠介/著 講談社 2019年
『テスカトリポカ』 佐藤究/著 KADOKAWA 2021年
『人工島戦記』 橋本治/著 ホーム社 2021年

  ブックデザイナー 川名潤(かわな じゅん)
1976年生まれ。2017年に川名潤装丁事務所を設立。2020年には月刊文芸誌『群像』の大幅なデザイン変更を担当し、現在も毎号表紙の表現をがらりと変え、エディトリアルデザイン(紙面デザイン)も担っています。文芸書だけでなくコミックスのブックデザインも手掛けます。





『私の家では何も起こらない』 恩田陸/著 メディアファクトリー 2010年
『あたしとあなた』 谷川俊太郎/著 ナナロク社 2015年
『82年生まれ、キム・ジヨン』 チョ・ナムジュ/著 筑摩書房 2018年

  ブックデザイナー 名久井直子(なくい なおこ)
1976年生まれ。広告代理店を経て2005年に独立。紙やインキなどの素材や製本技術に詳しく、デザインとの両輪で調和した本づくりが魅力です。





『盲目的な恋と友情』 辻村深月/著 新潮社 2014年
『狩人の悪夢』 有栖川有栖/著 KADOKAWA 2017年
『汝、星のごとく』 凪良ゆう/著 講談社 2022年

  ブックデザイナー 鈴木久美(すずき くみ)
角川書店装丁室を経て2014年に独立。『52ヘルツのクジラたち』『汝、星のごとく』など本屋大賞受賞作品を手掛けるヒットメーカーとして注目されています。




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