図書館報・図書館概要
浦安市立図書館報 第97号
特集 浦安市立中央図書館40周年記念
40年の図書館のあゆみと日本
1.40年の図書館の出来事
すくすく育つ図書館
浦安市の図書館は、その前身として旧千葉銀行浦安支店を一部改修し、昭和44年(1969年)に浦安町立図書館として産声を上げました。
月日は流れ、市制施行後の昭和58年(1983年)3月、「いつでもどこでもだれにでも」という目標のもと、浦安市立中央図書館が現在の場所で開館しました。以降7つの分館が市内に開館し、現在では各館を中心に半径1kmの円を描くと、市内のほぼすべてのエリアをカバーすることが出来るようになっています。
大規模改修工事(平成30年(2018年)12月〜令和2年(2020年)3月)の後、新たな装いとなった図書館は、今後も着実に歩を進めていきます。
(左)各図書館から1kmの範囲を表した図
(右)千葉銀行浦安支店改修後の図書館の写真
(左)本の森(書庫棟)の写真
(右)中央図書館大規模改修リニューアル後の写真
その他分館の開館年 | |
堀江分館 | 昭和57年(1982年)5月7日 |
猫実分館 | 昭和58年(1983年)3月1日 |
富岡分館 | 昭和58年(1983年)5月7日 |
美浜分館 | 昭和62年(1987年)5月7日 |
当代島分館 | 平成8年(1996年)7月2日 |
日の出分館 | 平成10年(1998年)7月1日 |
高洲分館 | 平成22年(2010年)7月6日 |
こんな本もあります
「こちらは移動図書館わかくさ号です」
昭和51年(1976年)7月移動図書館「わかくさ号」誕生。車の名前は公募により、当時浦安中学1年生の男の子が考えた「わかくさ号」になりました。
初代「わかくさ号」の積載冊数は800冊、ステーションは4か所からのスタートです。この移動図書館専用車が誕生する前は、普通のライトバンに海苔箱に本を入れて浦安町を回っていました。
昭和57年(1982年)、2代目「わかくさ号」巡回開始。積載冊数も3,000冊と大きくアップ!ステーション数も16か所に増えました。
平成5年(1993年)には3代目「わかくさ号」が登場し、4,000冊の本を運べるようになりました。
(左)初代わかくさ号の写真
(右)3代目わかくさ号の写真
今に続く行事 はじまりはじまり
図書館では、子ども向けから大人向けまで、様々な行事を開催しています。
最初に行われた行事は、昭和58年(1983年)3月の「名作映画鑑賞会」でした。映画館のなかった浦安で、往年の名作を上映すべく始まった行事で、初回上映は黒澤明監督作品「羅生門」でした。
そのほかにも、昭和56年(1981年)より開始した、絵本作家などを招いた「子どもの本の講座」や、平成2年(1990年)より開始した、各界の著名人を講師として招いた「図書館講演会」。子ども向けの行事では、昭和60年(1985年)より開始した「えほんのじかん」など、たくさんの行事を行ってきました。
今後も図書館が企画する行事にご期待ください!
大江健三郎氏講演会ポスター
主な講演会 | |
平成5年(1993年) | 開館10周年記念講演会 作家 大江健三郎氏 |
平成15年(2003年) | 開館20周年記念講演会 作家 佐藤洋二郎氏 |
平成20年(2008年) | 開館25周年記念講演会 英文学者 小田島雄志氏 |
平成21年(2009年) | 開館25周年事業関連事業図書館講演会 作家 椎名誠氏 |
平成25年(2013年) | 開館30周年記念講演会 詩人 長田弘氏 |
(左)おはなしのへやでのよみきかせ
(右)おはなしのろうそくにお願いできたかな?
こんな本もあります
東日本大震災と図書館
図書館の歴史を振り返るうえで、大きな出来事の一つに、平成23年(2011年)3月11日に発生した東日本大震災があります。
三陸沖を震源とするマグニチュード9.0を記録した地震は、東日本を中心に大きな被害をもたらしました。
浦安市では、液状化現象の発生、インフラへの損害など、たくさんの被害が発生しました。図書館でも、書架の資料が散乱するなど大きな被害を受け、一か月半近くにわたり休館となりました。
この時の様子を後世に伝えるため、市では、写真や動画、市民の方や市職員などその場にいた方々の体験記を集め、それらをまとめた『浦安市における東日本大震災の記録〜発災から復旧までの証言〜』を作成しました。
現在では市内の復旧も完了し、日常生活を送ることが出来ていますが、身近な場所でどんな被害が発生したかを知ることが出来る、重要な資料となっています。
近い将来、発生する可能性が高いと想定される首都直下地震等に備えるためにも、ぜひ一度ご覧ください。
(左、右)棚から落ちた資料の写真
(左)中央図書館駐車場(震災当時)での液状化現象
(右)館内の設備にも被害が及びました
こんな本もあります