海楽在住 50代女性 震災体験談(震災当日の出来事)
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海楽在住 50代女性 震災体験談(震災当日の出来事)
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インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000063
説明・要約
●地下駐車場で突然の揺れに遭遇:当日は友人の写真展覧会があり、新浦安のホテルにいました。揺れがきたのは、昼食後、皆と別れ、地下の駐車場に止めてあった車のドアを開けた瞬間でした。立ってもいられないくらいの揺れがガタガタっときて、しばらくの間、車のそばにうずくまっていました。しばらくして、「誰かいらっしゃいますか?」という声が遠くから聞こえてきました。そのとき周囲には誰もいなくてとても不安だったのですが、その声で我に返り、「ここにいます」と叫んで声のほうへと駆け寄っていきました。ホテルのスタッフの方だったようで、「ここを出ましょう」との力強い声に励まされ、ふらふらしながらもあとについて行きました。
●ホテル内のロビーに集合し、揺れが落ち着くまで待機:ロビーにはたくさん人が集まっていて、ホテルの方たちは皆を安心させようと何度も何度も声掛けをしていました。若い女性の方たちなどは、何人も泣いているという状況でした。ロビーに待機していたのは30分程度でしょうか。揺れも落ち着き、そろそろ外へ出てもいいということでしたので、不安ではありましたが、このままそこにとどまっているわけにもいかず、車を置いてある駐車場へと引き返しました。
●家に戻り、ほっとひと安心:ホテルと目の前の道の間には、道が陥没して大きな段差ができていました。そこを恐る恐る通過し、家へ向けて車を走らせました。頭をよぎるのは、「家は壊れていないだろうか? 家族は大丈夫だろうか?」ということばかり。ガタガタになってしまった道を避けるように迂回しながら、やっと家にたどり着きました。見た感じでは、家に支障はないようです。とりあえずほっとして家の中に入ると、さほどひどいダメージはなく、冷蔵庫の中身が飛び出たりしている程度でした。水も最初は赤茶色でしたが、きちんと出ます。電気にも問題がありません。でも、ガスが止まっていました。
●娘とふたりで寝ずに夜を過ごす:少ししてから、近所の保育園で働いていた娘を車で迎えにいきました。5人家族ですが、夫は埼玉県に勤務しており、電話をしても連絡が取れませんでした。東京都内で就活中だった息子とも不通。幸い、義母は京都の親戚の家にその日の朝出かけたところで、しばらくしてから電話で話すことができました。まだニュースを見ていなかったようで、浦安の様子を報告すると、とても驚いて心配していました。結局、夫が帰ってきたのは、翌日の明け方。息子ともやっと連絡が取れ、互いの無事を確認できたのですが、その日は娘とふたりで寝ずの夜を過ごしました。