海楽在住 50代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
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海楽在住 50代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000064
説明・要約
【震災当日】
●人が押し寄せ、パニック状態の店舗:翌日、娘と一緒に石油ストーブを買いにホームセンターへ行きました。ガスがストップしているため、ストーブの上でお湯を沸かそうと考えたからです。幸い、最後の1台が残っていて、その日以降はしばらくストーブの上で湯を沸かし、お料理のほか、体や髪の毛を洗うのに使っていました。スーパーにも行ったのですが、大勢の買い物客が詰めかけ、パニック状態でした。トイレットペーパーや食べ物の棚はすべて空。混雑状況に腹を立て、レジのスタッフに向かって怒鳴っている男性などもいるありさまでした。
●いざというときのための備えをするように:それまでは「いつかくるだろう……」程度の考えでしたが、地震を体験し、日頃からの備えが大切なのだということを実感させられました。水やすぐに食べられる物をストックしておく必要性、そしていつでも逃げられる準備をしておかなくては……と思うようになりました。夫は、今でも車に避難リュックを積んで通勤し、遠出する際にも必ずそれを持って出かけています。震災を機に、どこかへ出かけているときでも、密に家族とコミュニケーションを取るようになりました。それまであまり付き合いのなかった近所の方たちとも連絡先を交換し、「いざというときには互いに助け合っていきましょう」という話をしています。また、家族と連絡が取れなかった際の集合場所や避難経路などの確認もし合いました。
●市の補助金で昨年、半壊した家を修理:幸い、私たちの家は1cmほど家が傾いてしまった程度で済んだのですが、3、4軒先の家は液状化の影響を受け、門が大きく傾いたり、泥が家の中に流れ込んでしまったりとかなりの被害を受けていました。市の補助金を待てずに、修理・改築した家も多かったように思います。私たちの家は半壊とはいえ、何となく傾きが気になる程度でしたので、昨年まで待ってから市の補助金で直していただきました。震災直後、多くの業者の方たちが勧誘にきていたのを思い出します。
●精神的にも環境的にも、まだまだ爪痕が:日常生活は通常に戻りましたが、今でも当時のことを思い出すだけで胸がドキドキしてしまいます。若い人たちには、そして特に子供たちにはどんな状況に遭遇したとしても、何としても生き残ってほしい……。そんな気持ちを強く抱くようになりました。今でも自転車で道を通るとガタガタなエリアもありますし、ちょっとよそ見をしていると溝にはまってしまったりもします。まだまだ整備が追いついていない部分もありますが、震災の経験を活かし、今後いつ何があっても大丈夫なように、準備だけはしておきたいと思っています。