入船在住 10代男性 震災体験談(震災当日の出来事)
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入船在住 10代男性 震災体験談(震災当日の出来事)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
ファイルサイズ 114KB
コンテンツ番号 UT00000061
説明・要約
【震災当日】
●自宅にひとりでいる時に被災 授業はもう終わっていた時期だったので、部活から戻って自宅でお昼を食べたあとにあの震災が起こりました。そのとき自宅にいたのは僕ひとりです。父の部屋でネットを見ていたときにグラグラっと揺れ出して。父の本がたくさんあったので、この部屋にいたらヤバイなと思って父の部屋から飛び出して。 「こんな時、親がいたらどうするだろう?」と考えてガスの元栓を閉め、リビングに行ったら金魚の大きな水槽がゆさゆさ動いていて。リビングも危ないと思って、今度は廊下に逃げました。でも水槽が落ちかかっていたのが見えたので、とっさに水槽を体全体でなんとか持って床に置きました。 それでも揺れが収まってくれなくて、ますます怖くなってきて風呂場に逃げると、洗面台から物が落ちたりしていて。自分の部屋を見ると本が落ちて大変な状況になっていました。
●外を見るとたくさんの人が避難していた 揺れが収まって情報収集をしようと思ったんですが、父のパソコンがめちゃくちゃになってしまっていて。古いパソコンを引っ張り出してきて自分でつなげ、テレビとネットから情報を仕入れました。ふと窓の外を見ると避難する人たちが見えたんです。しかも近くの広場に水がドバーッと溢れていて。きっと水道管が破裂して水が出ないからみんな避難してるんだなと思って、キッチンの蛇口をひねると水が出て。「あぁ、うちはまだ水が出る」って安心したのを覚えています。
●広島の祖母に無事を伝え、記憶が途切れる 電車が止まっているとテレビでしきりに言っていたので、都内に勤めている父は帰ってこないだろうなと思いました。以前父が「震災が起きたら広島のおばあちゃんに電話して、無事を知らせろ」と言っていたのを思い出し、すぐおばあちゃんの家に電話をして、自分は無事だからと伝えました。そのあと両親の携帯にかけたけど、ふたりともつながらなくて。とりあえず留守電にふきこみました。 余震もあって怖くて仕方なかったけど、自分の部屋に散乱した教科書を片付けたり、洗面台を片付けたり。とにかく怖くて食欲もわかず、ずっとテレビとネットを見ていました。親はいつ帰ってくるか分からなくて、テレビでは津波の映像がひたすら流れていて、広島からも連絡がこない……ひとりぼっちで怖かったですね。 その後の記憶って、実はあまりないんです。夜中の1時くらいに母が帰ったときにはまだ僕は起きていたみたいで、「怖かったよ、怖かったよ」って母に言ってすぐ寝ちゃったそうです。