富岡在住 60代女性 震災体験談(震災当日の出来事)
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富岡在住 60代女性 震災体験談(震災当日の出来事)
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インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000141
説明・要約
●ダイニングテーブルの下に避難し、ニュースを見る:ちょうどその日は用事があり、午前中出かけていました。13時頃帰宅し、遅めのお昼を食べていたときだったと思います。何となくテレビを見ていたのですが、突然地震が発生しました。とりあえず、そのままダイニングテーブルの下に逃げ込んだのですが、揺れがしばらく続いていたので、その体勢でテレビのニュース報道を見ていました。確か、揺れてからすぐに通常番組が緊急速報に変わったのだったと記憶しています。最初は、ついにいつか来ると言われていた関東大震災が起こったのだろうと思っていました。ところがニュースを見ているうちに、何となく話が違うのですね。やっとどこが震源地で何が起こったのかということを把握しました。
●液状化で道路が水浸しに:一戸建てなので、まずは逃げ道を確保しようと思い、玄関の扉を開けに行きました。そのまま家の前に出てみたのですが、近所の方たちも同じように何人か出てきていました。そのとき二度目の揺れが発生したのですが、よく見ると隣の家の道路に大きな亀裂が入っています。そしてそこから水が1mほどの高さまで吹き上がっているのを見て、これが以前から聞いていた液状化というものなのだ、と思いました。しばらくして、向かいの家の垣根から水がザーッと流れてきて、向かいの奥さんと「この水は何なのでしょう」と言い合っていました。水道管が破裂したのかと思っていたのですが、実はこれも液状化の影響だったのですね。街路樹や電信柱は傾いていますし、本当に何が起こったのだろうという気持ちでした。でも、一人でなく近所の方たちと一緒だったのがよかったのでしょうね。当時、驚きはあったけれども、怖いという感覚はほとんどありませんでした。
●情報を得るにつれ、地震の恐ろしさを実感:夕方になって、都内に通勤している夫と娘と連絡を取り合うことができました。家は無事でしたし、特に何かが落ちて壊れたということもなかったので、それほど心配はしていなかったのですが、あとになって浦安市内でもさまざまな被害を受けている地域があることを知り、初めてこの地震の恐ろしさを知りました。津波がこんなに怖いと知ったのも、今回が初めてです。ニュースであの悲惨な光景を見て、それまで抱いていたイメージとはまったく違うものであることに唖然としました。