富岡在住 60代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
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富岡在住 60代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号UT00000142
説明・要約
【震災当日】
●ライフラインはすべて無事:台所の水は止まってしまったのですが、庭の水が出ましたし、風呂場の水もチョロチョロではありましたが大丈夫でした。蛇口のある場所によっても違ったようですが、小学校の前の水道管が破裂してしまったということで、水圧が弱くなってしまっていたのですね。家の中でも蛇口のある場所によって、水の出方が違っていました。ガス、電気、排水ともに無事でしたので、ほかの人たちに比べたら震災の影響はまったくといっていいほどありませんでした。でも、私の家はよくても一軒先は違うという状況でした。ご近所には年配の方が多いのですが、毎日断水のお宅に水を運んだりしていましたね。
●翌日は家族が揃うまで家に待機し、夕方都内へ買い出しに:家族が揃うまでは家の中でじっといようと思い、特に外へ出かけたりはしませんでした。都内に住む両親とも安否が確認できましたし、家族も皆無事ということだったので、とりあえずは安心していました。娘が帰宅したのは、翌日の午前中。夫は昼過ぎになって帰ってきました。ふたりとも会社に泊まったとのことでした。話に聞くと、近所のスーパーはほとんど品切れになってしまっているということでしたので、都内であれば大丈夫だろうと、夕方に皆で葛西のスーパーへ出かけました。ところが、食料品という食料品は売り切れ。棚がほぼ空っぽの状態でした。地震発生以降、近所の方たちと話をした程度でまったく外に出なかったので、意外に身近な状況についての情報がなかったのですね。
●漠然とした不安が続く日々:家に大きなダメージはなかったとしても、震災後は漠然とした不安を常に感じていたように思います。再び大きな地震がくるかもしれないという不安もありましたし、さらには原発の問題がとても気になりました。ちょうど子供が小さかったときにチェルノブイリ原発の事故が起こり、大きな社会問題となっていたのですね。そのときの思いがまた蘇り、再び放射能について恐怖を抱くと同時にエネルギー問題について関心をもつようになりました。私の近所は年配の方が多いことからも、いざというときのための助け合いが本当に大切だと実感しています。もちろん各自や各家庭でそれぞれの場面に備えておくことも大切ですが、地域としても災害が起こった際にはどう協力し合い、どう行動すべきかを日頃から確認し合い、情報共有していくことが重要だと思っています。