今川在住 20代男性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
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今川在住 20代男性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000164
説明・要約
【震災当日】
●翌日から卒業準備のため栃木へ:震災翌日、すぐに栃木へと引き返しました。本当はそのまま浦安にいて、新しい環境についていろいろと学びたいと思っていたのですが、ライフラインも止まってしまっていたため、なかなか思うようにはいきません。結局27日まで、栃木にとどまりました。その間、液状化による被害の様子をテレビ報道で見ていました。浦安市がひどいことになっているとは知りながらも、4月からの就職に対する意志に変わりはありませんでした。あとで聞いた話では、内定者のうち何人も就職を取りやめた人がいたそうですが、自分は違いました。こんな状況に陥ってしまった浦安のために、何とか力になりたいと逆に気合いが入ったように思います。
●被災した浦安で新生活がスタート:入社式の翌日から、ジャージ姿での泥かき作業が始まりました。毎日スコップで泥をかき出しても、片づけられるのは100mほどの道路のみ。それがしばらく続きました。アパートがある今川は、復旧が一番遅かったエリアです。トイレが使えず、毎日近くの公園まで仮設トイレを利用しに通っていました。風呂も使えないので、浦安に実家のある友人と一緒に車でスーパー銭湯へ行ったりもしました。しばらくして職場近くの福祉センターで入浴できることを知り、以降は仕事帰りに寄っていくのが日課になりました。
●震災復興で学んだノウハウをほかの地域にも生かしていきたい:新しい職場の配属は、固定資産課でした。震災で傾いてしまった家屋を調査して、被害程度を査定するという仕事です。その後は収税課に配属になりました。被害程度によって補償レベルが決まるのですが、事前の固定資産課のときに査定した結果をまとめ、データ化して送るという仕事です。現在はスポーツ施設の管理が担当で、震災時の影響の確認作業をしています。就職してから何度も配属が変わっているのは、もしかすると震災の影響なのかもしれません。震災復興のプロセスととともに、新社会人生活を歩んでいるような気がします。もちろん苦労はありますが、とてもやりがいのある仕事です。浦安市役所には復興に対するノウハウがなかったので、新潟中越地震の担当者を呼んでいろいろと勉強をしています。本当にさまざまなことを教えてもらいました。今後、どこかほかのエリアで同じようなことが起こったら、恩返しのためにもこの経験を活かして復興支援に役立てたいと考えています。