舞浜在住 70代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
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舞浜在住 70代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000026
説明・要約
【震災発生翌日〜現在】
 ●液状化の被害のその後〜復旧
液状化の影響で吹き出していた泥水は止まりましたが、溜まった泥がなくなるわけではあ りません。庭や玄関先に溜まった泥を掻きださなくてはなりませんでした。泥は水を含ん でいるため非常に重く、その作業はとても大変なものでした。正確な量は覚えていないの ですが、大雪の積雪以上の山のような泥が出ました。名古屋に住んでいる息子も心配して 駆けつけてくれ、作業を手伝ってくれました。そして、そこまで親しいわけでもなかった のですが、ご近所の家族が被害の酷さを見兼ねて、作業を手伝ってくれたんです。これは とても嬉しかったです。ただ、ほぼ毎日やっているバウンドテニスのおかげで体力には自 信があったので、それほど辛くは感じませんでした。
泥の被害だけではなく、液状化による地盤下で家自体も傾いていました。後からわかっ たことですが 5cm ほど傾いていたようです。私たち家族は特にその傾きで影響はなかった のですが、息子のお嫁さんは「家の傾きが、気持ち悪くて頭がいたい」と言って体の不調 を訴えていました。
家の修繕は結局 1 年ほどかかりました。普段の生活が戻ってきたと感じたのもこの頃です。 家の耐震工事は終わったのですが、今年また庭と家の前の道路の耐震工事が始まります。4年経った今でも完全に終わったとは言えないのかもしれません。
●ライフライン被害
電気とガスはすぐ復旧したのですが、水道が上下水ともに全然ダメでした。復旧には 3 カ月ほどかかりました。その間、お風呂は銭湯、洗濯はコインランドリーを使用していまし た。 トイレは町内会から簡易トイレが配られたので、それを使用していました。使用したもの は、夫が庭に穴を開けてくれたのでそこに埋めていました。
ただ水自体は、地震に対して以前から備えていたので、困りませんでした。普段使いの水 に関しては水道水を 2L のペットボトルにつめ、10 本ほどを大きなプラスチックのケース に詰めていました。それが 2 箱あったので合計で 40L の水を保存してました。あと灯油な どを入れるポリタンクも 2、3 個あり、それにも同じく水を貯めていました。このポリタ ンクのうち 2つをご近所の方に分けてあげるととても喜んでくれました。また飲み水に関 しては 2L のペットボトルを 10 本ほど常備していたので当面は大丈夫でした。
水がなくなって 2 回ほど近くの小学校に給水車がきたのでもらいに行きました。その後は、 家のすぐ前の道路に水道が設置されたので、そこから水を汲むことができたので助かりました。
●防災対策について
もともと家具は造り付けのものが多いので、倒れたりすることは無いんです。和箪笥やテ レビなど倒れそうなものには揺れを吸収する耐震シートを下に引いたりしていました。ま た天井と家具との隙間に重たいものを挟み入れ隙間を塞ぎ、倒れないようにもしていまし た
防災袋も寝室、庭の物置、台所の 3 箇所にそれぞれ置いてあり、中身の入れ替えにも気を遣っていました。ただ今回被災したことにより、今までよりも一層こまめにチェックする ようになりました。
家の被害を見た方は、とても心配してくださったのですが、このような感じで準備してい たこともあり、今回はそこまで困ることはありませんでした。テレビの取材も来ていただ いたのですが、わたしが「そんなに困ってないです」と答えたら結局放送されませんでした。