浦安市立図書館


昔話の魅力



 「むかしむかし、あるところに」で始まる昔話。誰もが一度は聞いたことがあるこのフレーズは、「これからお話の世界が始まりますよ」という合図です。

 昔話は、長い時間をかけ、人々の間で語り継がれてきた口承文学です。暖かい囲炉裏や暖炉を囲み、大人たちから子どもたちへと語られてきました。子どもたちは、身近な大人から同じお話を何度も聴き、心の中で物語を想像して楽しみました。

 語りで伝わってきた昔話には、耳で聴くだけで場面がイメージできるよう、3回の繰り返し、シンプルな語り口など、独特の法則があります。また、昔話を聴くことで、現代の私たちもその土地の自然や文化を身近に感じ、昔の人たちの考え方に触れることができます。

 多くの情報やメディアがあふれる現代でも、子どもたちは素朴な昔話を聴くことが大好きです。今回の展示では、主に日本の昔話と日本の近隣であるアジアの国々の昔話を通して、今なお子どもたちを惹きつける昔話の魅力を紹介します。

参考文献
『日本の昔話』(全五巻)おざわとしお/再話 赤羽末吉/画 福音館書店 1995年
『昔話絵本を考える』 松岡享子/著 日本エディタースクール出版部 2002年


 2025年3月 蔵書構成検討委員会 児童分野


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