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『白い手』
椎名誠/著 集英社 1989年
昭和30年代の幕張を舞台に、その地で少年期を過ごした著者が小学校時代の思い出を元に描いた私小説です。小学校5年生の「ぼく」の目線で描かれた日常は、ときに今ではあり得ない体罰やいじめなども登場しますが、時代を経ても変わらない子どものリアルな感覚が多く詰まっています。当時を知る人はもちろん、世代ではない方も「懐かしく」思えるのではないでしょうか。
『とんび』
重松清/著 角川書店 2011 4年
昭和37年、28歳のヤスさんと、妻・美佐子さんとの間に、待望の長男アキラが生まれました。ヤスさんは幸せな日々を過ごしていましたが、不運な事故により妻を亡くします。たった2人で生きてゆくことになった父と息子は、周りの人に助けられ、懸命に生きようとします。 瀬戸内海に面した架空の都市を舞台に、当時流行した歌謡曲や、文化、交通事情が克明に描かれ、昭和の時代をよりリアルに感じることができます。
『風の歌を聴け』
村上春樹 /著 講談社 2004年
村上春樹が29歳の時、大学時代から経営するジャズ喫茶の台所のテーブルで書き上げたデビュー作。以降の作品にも通じる、現実と幻想が交錯する世界観や独特の文体を確立しました。そんな本作は、大学生である僕が、海辺の街で友人や出会った女の子と過ごすひと夏の物語。高度成長期を生きる若者の虚無感や閉塞感、既存の価値観に反発を覚えながらも流されていく日常を淡々と描きます。
『69 sixty nine』
村上龍 /著 集英社 2004年
作者である村上龍自身の青春時代を思わせる、自伝的な要素を含んだ小説です。1969年、長崎の高校生ケンが、バリケード封鎖や映画祭開催といった無謀な企てに仲間と突っ走る姿が、ユーモアと熱量をもって描かれます。高度経済成長期の熱気の中で、好きなことへ向かうエネルギーと友情の輝き、純粋さや大人への反発、未来への希望があふれています。読むと胸が高鳴る、瑞々しい青春の物語です。
