大人のあなたにお薦めの「恐竜の本」をご紹介します。
『大人のための「恐竜学」』
土屋健/著 小林快次/監修 祥伝社 2013年
インターネットで一般から寄せらせた恐竜に関する質問に対して、Q&A形式で簡潔に、そして学術的な事柄についてもわかりやすく答えています。「そもそも恐竜って何?」から、「映画『ジュラシックパーク』のようにクローン技術で恐竜をつくることはできる?」「どうしてブロントサウルスはいなくなったの?」など、知っているようで知らないことや、知っているつもりのことが最新研究では違っていたなど、恐竜再発見!を叶える本です。
『新説 恐竜学』
平山廉/著 カンゼン 2019年
恐竜についての研究が進み、30〜50年前に考えられていたものとは大きく異なることが分かってきています。けれども恐竜は現存しないため、生態については現代の動物のデータとの比較でしか推測することができません。本書は、古生物学者の平山廉が最新知識とともに自他の仮説も豊富に紹介しています。「恐竜絶滅は哺乳類の増加が原因?」「ティラノサウルスが走るスピードは時速20キロ程度?」など、大人の古い恐竜観に一石を投じる「新説」を知ることができます。
『大人のための恐竜教室』
真鍋真/著 、山田五郎/著 ウェッジ 2018年
評論家・山田五郎がぶつける恐竜に関する素朴な疑問を、国立科学博物館の真鍋真がわかりやすく解説する対談集です。加速度的に恐竜研究が進み、自分たちが子どものころの常識が現在ではどんどん書き換えられている様子が語られます。山田氏の軽妙な口調と博識さと真鍋氏の丁寧な説明が相まって、一気読みすること請け合いです。子どものころ恐竜が大好きだった大人の方を、「恐竜再入門」に導く本です。
『鳥類学者無謀にも恐竜を語る』
川上 和人/著 新潮社 2018年
恐竜が進化して鳥類が生まれたことは、今では一般的に知られています。本書は、現生鳥類の形態や生態を元に恐竜たちの生活について愛を持って想像する、という観点で書かれています。「恐竜は子育てをしていたか」「白い恐竜がいたと信じたい」「恐竜はさえずりを奏でるか」など、鳥類学者による研究半分妄想半分の論考の数々に思わず引き込まれます。