はじめに
音楽は、言葉を超えて人と人とを繋げるものです。
インターネットの発達以前は、レコードやCDといったメディアに音楽は保存され、人々のもとへ届いていました。今日まで、いくつものメディアが生まれましたが、カセットテープのようにそれ自体が劣化して再生できなくなるものや、大容量フラッシュメモリ等の登場によって衰退したMDなど、音楽メディアの変遷は目まぐるしいものがあります。最近では、インターネットの発達により、実体を持たない音楽データをPCやスマートフォンで再生することが増えています。
音楽の入手方法も、以前はレコードやCDを店で購入するのが一般的でした。しかし、2000年代に入るとCDの流通は徐々に落ち込みます。好きな曲を1曲から購入できる配信が台頭してきたためです。携帯電話では着うたサービスが広く支持され、スマートフォンが普及すると配信限定で曲を発売するアーティストも出てきました。
YouTubeをはじめとした動画配信サービスでは、アーティストがミュージックビデオを丸々1曲分公開することも、もはや珍しくありません。サブスクリプションサービスでは、アルバムやアーティストを絞って購入しなくても、気軽に幅広く、世界中の音楽に触れることができます。音楽との接し方はがらりと変わりました。
音楽は人々に愛され、支えられて今も発展しています。そんな音楽についての本を、インターネット以前の音楽とインターネット以後の音楽に分けて音楽産業がどう変遷していったのか考察しました。レコードの時代からCDの誕生、ボーカロイド音楽やSpotifyまで、幅広く触れていきます。
素晴らしい音楽を生み、私たちに音楽を届けてくれる歌手やプロデューサーの言葉も集めました。彼らは何を考え、どのように音楽を生み出しているのでしょうか。
2023年9月にはラウンジでレコードコンサートの開催も予定しています。
21日(木)、22日(金)の17時半から19時です。
入場に申し込みは不要のため、ぜひお気軽に併せてお楽しみください。
2023年9月 蔵書構成検討委員会 人文科学