まど・みちお:宇宙がみつめる「ぼく」
日本人なら誰でも知っている童謡「ぞうさん」。
この詩を作ったのは、今年100歳を迎える詩人のまど・みちおさんです。
“まどさん”の愛称で親しまれ、「ふしぎなポケット」、「やぎさんゆうびん」など、数々の童謡を送り出したこの詩人は、同時に子どものための多くの優れた詩を作り、日本人として唯一の国際アンデルセン賞作家賞の受賞者*でもあります。
まどさんの詩は、小さなものを描き、大きな自然をうたい、その全てが宇宙とつながっていることを感じさせます。ひとつひとつの詩からは、磨きぬかれた輝きに満ちたことばがあふれ出してきます。
どうかまどさんの詩を声に出して読んでみてください。そして、その心地よく広がることばの世界を楽しんでみませんか。
*国際アンデルセン賞*
児童文学への永続的な寄与に対する表彰として贈られる国際的な賞。国際児童図書評議会(IBBY)により、隔年で授与される。 別名「小さなノーベル賞」、「子どもの本のノーベル賞」とも呼ばれ、作家賞・画家賞の2部門がある。
日本人では1980年に赤羽末吉氏が、1984年には安野光雅氏が、いずれも画家賞を受賞している。日本人で作家賞を受賞したのは、 現在のところ、1994年のまど・みちお氏が唯一である。