その他
本を読むってけっこういいかも
香川リカ/著 七つ森書館 2010
「うつ化社会の処方箋」「生きづらさを感じたときの読書術」の2章からなる精神科医の香山リカによる心を癒すブックガイド。紹介される本は、漫画からプロレス本までバラエティに富んでいる。著者によると、じっくりと一冊の本を読み通す読書体験は、ストレスや欲求不満を解放する癒しの効果があるそうだ。忙しい毎日を過ごしている私たちにこそ読書が必要なのだろう。著者は言う、「日常を離れよ、本を読もう」。
三四郎はそれから門を出た
三浦しをん/著 ポプラ社 2006
毎日本屋に通い、何かをするついでに読む本を探してしまう三浦しをん。読むのは活字にとどまらず、漫画も同じく絶やすことができない活字&漫画中毒者だ。『舟を編む』『星間商事株式会社社史編纂室』といった、一風変わった本に関わる小説や、本についてのエッセイも多い人気作家の紹介する本はいかに? そのほか、理想の本屋を思い描くなど、妄想逞しいエッセイや身辺雑記を集めた、楽しく読めるブックガイド&カルチャーエッセイ。
書店繁盛記
田口久美子/著 ポプラ社 2006
リアル大型書店の雄で、棚ぞろえには定評のあるジュンク堂池袋本店の元副店長による、書店での出来事や出版流通についてのエッセイ。リアル書店での書店員の奮闘ぶりがおもしろい。ジュンク堂ファンではなくとも本好き、本屋好きには文句なく楽しめる本である。電子書籍の普及などで、リアル書店は大きな変革期を迎えているが、今後の書店の未来も気になるところ。
文学賞メッタ斬り!
大森望・豊崎由美/著 パルコ出版局 2004
世の中には多くの文学賞がある。テレビなどでも大きく報道される芥川賞や直木賞、様々な新人賞、かつては浦安にも浦安文学賞があった。
この本では、日本国内の様々な文学賞の選考方法や選考委員、受賞作品について、著者二人が対談形式で、言いたい放題に語っている。村上春樹は実は芥川賞を受賞していない、こういう傾向で書けば江戸川乱歩賞は取りやすいなど、意外で面白い話も満載。続編も出ている。