浦安市立図書館

火山からの恵み

温泉のはなし

『温泉のはなし』

白水晴雄/著 技報堂出版 1994年

火山のあるところに温泉有り、火山の恩恵の一つに温泉がある。著者は鉱物学、それも温泉が関わる粘土鉱物の専門家である。本書は粘土鉱物の専門家という独自の視点から、また温泉好きな一市民としての視点など様々な視点から、温泉を分析している。含有成分がどのような過程で温泉に含有されるのか、入浴だけではない温泉の楽しみ方、温泉療法について全国のおもな温泉の泉質・特長の一覧など28話で構成された本である。

画像:知るほどハマル!温泉の科学

『知るほどハマル!温泉の科学』

松田忠雄/著 技術評論社 2009年

 私たちになじみ深い温泉は、その起源に「循環水説」「マグマ水説」等、様々な説がある。いずれにしても温泉は、火山がもたらす恩恵にほかならない8世紀から始まる湯治は、400年前の江戸時代に庶民の間に流行していた。明治時代にドイツ人によって広く日本人医師に勧められ、科学的な研究も進んだ。温泉の効能や成分、文化がどう研究されてきたか、温泉を「温泉学」から見た面を知っておくと、火山の多い日本での温泉の良さを実感できるだろう。

画像:地熱が地球を救う

『地熱が日本を救う』

真山仁/著 角川学芸出版 2013年

 地熱発電は、地底の熱水という自然エネルギーを利用した発電方式である。火山地帯に国土がある日本では、安定した発電が見込めるが、国立公園内の開発への規制や温泉の枯渇を心配する地元の反対といった理由から、これまで普及が進まなかった。東日本大震災を機に、原子力発電や火力発電に替わる主要電源として期待が寄せられている。火山大国である日本の強みを活かした発電方式として、地熱発電の可能性を訴える1冊である。

画像:再生可能エネルギーが一番わかる

『再生可能エネルギーが一番わかる』

今泉大輔/著 技術評論社 2013年

 再生可能なエネルギーは原子力発電の代わりに資源が枯渇することなく繰り返し使え、発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない優れたエネルギーとして注目されている。「地熱発電」は他の発電に比べ少ないが火山の多い日本列島では埋蔵量は多く、水力と同様に貴重な純国産エネルギーとして知られている。 「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」や発電事業に参入する事業モデルも紹介。

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