アドリブ
佐藤まどか／著 あすなろ書房 2019年
フルートの音色に心を奪われたユージは、全くの素人にもかかわらず音楽院に入り、楽しくも厳しい音楽漬けの毎日を始めます。好きで打ち込んでいたはずのことが義務になってしまったときの苦しみ、生まれた環境の違いで壁にぶつかる悔しさ…。音楽に興味がなくても、ユージの悩みや葛藤にはきっと共感できるはずです。
アーモンド
ソン・ウォンピョン／著 祥伝社 2019年
扁桃体が人より小さいことから、感情が表に出ない少年ユンジェ。愛する肉親が目の前で通り魔に殺された時も、悲しみの感情を出さなかったせいで周囲から「怪物」と言われてしまいます。ユンジェは、もう一人の「怪物」と出会い、その運命の流れが大きく変化していきます。日本でもベストセラーになった韓国小説です。
靴を売るシンデレラ
ジョーン・バウアー／著 小学館 2009年
ジョナは普通の女子高生、でも特別な才能があります。それは靴を売ること！ 彼女の才能を見抜いた靴屋の女社長は、夏の間ジョナを運転手としてスカウトしました。遠いテキサスまでの道のりでは、各地の店舗をスパイしたり、尊敬できる販売員と出会ったり、ほのかな恋があったりと大冒険がくりひろげられます！
アノニム
原田マハ／著 ＫＡＤＯＫＡＷＡ 2017年
中国返還後の香港。街の中心部で繰り広げられている学生運動は膠着状態でした。そんな中、アーティストを夢見る高校生・張英才に、謎の集団「アノニム」からメッセージが届きます。「たった一枚の絵で、世界を変えてみないか？」添付されていたのは、黒と赤と緑と黄色の絵の具が一面に飛び散ったような画像でした。
ぼくのまつり縫い
神戸遥真／著 偕成社 2019年
「個性を尊重しましょう」なんて言われていても、好きな事を堂々と言えない経験がある人は案外多いのではないでしょうか。サッカー部の針宮優人は、とあることから被服部に入ることになり、裁縫が得意であることを知られてしまいます。手芸は好きなのに、それを言うのが恥ずかしい自分がいる…そんな葛藤が描かれた物語です。
あと少し、もう少し
瀬尾まいこ／著 新潮社 2012年
中学校最後の駅伝大会。陸上部部長の桝井は何とか上位に入りたいと、メンバー集めに奔走します。やっと６人集まり、練習が始まったものの、頼りの顧問は陸上なんて何も知らない美術教師。寄せ集めのメンバー達は練習を重ね、時にはぶつかり合いながら、絆を強めていきます。全力疾走、さわやかな青春小説です。
