浦安市立図書館

陸上競技

画像:風が強く吹いている

風が強く吹いている

三浦しをん/著 新潮社 2006

寛政大学の学生たちが住む、今にも壊れそうなおんぼろアパート青竹荘。そこに元高校駅伝界の花形スター横田走が入居してきた。横田で住人が10人になったのを機に、陸上競技部のリーダー清瀬は、皆に、青竹荘に入居すると陸上部員として自動的に登録されることと、密かに自分が温めてきた夢を話す。その夢とは、箱根駅伝に出場することだった。しかし、陸上経験者はたったの3人、あとは漫画おたくやガリ勉学生、ヘビースモーカーなどで、駅伝はおろか陸上競技には程遠いメンバーばかり。果たしてチームは駅伝に出場できるのか。2008年に映画化され、話題を呼んだ作品。著者のエッセイ集『妄想炸裂』(新書館)には、2001年段階での本作の構想が登場している。

画像:遙かなるセントラルパーク

遙かなるセントラルパーク

トム・マクナブ/著 文藝春秋 1984

1931年、大恐慌真っ只中のアメリカ。興行師チャールズ・フラガナンが企画したのは、ロサンゼルスからニューヨークまでの5000キロ、アメリカ大陸を3カ月で横断するウルトラマラソンだった。優勝賞金15万ドルを目指して集まった選手たちは、元オリンピック選手、失業者、踊り子、イギリス貴族、メキシコ人農夫など2000名にものぼる。脱落者も多かったが、砂漠を越えコロラド山脈を越えて、来る日も来る日も走り続ける彼らにアメリカ国民は注目し始めた。しかし、この企画を快く思わないアメリカオリンピック委員会が妨害を目論み、選手たちの行く手を阻み始めた…。

画像:一瞬の風になれ

一瞬の風になれ(全3巻)

佐藤多佳子/著 講談社 2006

新二は、サッカー狂の家族のもとで幼い頃からサッカー漬けの日々を送ってきた。しかし、自分の能力に限界を感じ、サッカーの強豪校を勧める家族の反対を押し切って、幼馴染みの連と共に近所の公立高校へ進学する。サッカーを捨てた新二と、天才的なスプリンターでありながら陸上から遠ざかった連は、自分たちがどのくらい速く走れるか試したくなって陸上部に入部する。才能があるのに根性がない連と、連の走りに魅せられ、連に少しでも近づこうと努力する新二。対象的な二人と彼らを取り巻く部員たちの汗と涙の青春陸上小説。

画像:カゼヲキル

カゼヲキル(全3巻)

増田明美/著 講談社 2007〜2008

千葉のいなか町に暮らす中学2年生、陸上競技のことは何も知らない山根美岬は、出場した県内の競技会で指導者・沢森にその素質を見出される。走ることへの目覚めから日本代表として活躍するようになるまでの10年間の成長を追うストーリー。高校時代に長距離種目で次々に日本記録を塗り替え、ロサンゼルス五輪にも出場した元マラソン選手の増田明美による自伝的小説。晴れ舞台に立つまでの苦難と挫折、それを乗り越えていく少女の成長振りが競技者としての経験を活かして描かれる。

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