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天文のトピック

画像:プラネタリウムを作りました

プラネタリウムを作りました
 −7畳間で生まれた410万の星、そしてその後−

大平貴之 エクスナレッジ 2010

小学4年生の頃、夜光塗料で描いたオリオン座。それが、後に世界一のプラネタリウムクリエイターとなる著者が、初めて生み出した星空だった。 1998年に発表した「メガスター」は、ロンドンの国際大会で賞賛を浴びる。通常は数千〜1万個の星しか映さないが、著者が実現したのは100万個の星を映し出すモンスターマシンだった。肉眼では見えない星を投影することで、空間に圧倒的な立体感を生み出したのだ。試行錯誤を繰り返しながらも、満天の星空を再現したいという、少年期からのひたむきな思いが伝わってくる。

画像:江戸の天文学者星空を翔ける

江戸の天文学者 星空を翔ける

中村士 技術評論者 2008

日本書紀によると、日本における天文の歴史は、六世紀の後半に朝鮮より初めて中国の暦と天文が伝えられたことに始まるが、それは占星術の色合いが強く、科学とはほど遠いものであった。現代のような天文学が確立したのは江戸時代に入り、西洋天文学が伝来されてからである。渋川春海が初代天文方となり、主に暦を作成するための天文学から変化しようとした時期であった。八代将軍徳川吉宗は「天文将軍」であった一面を持ち合わせていたことや、天文測量が伊能忠敬の日本地図を作るなどのエピソードは興味深い。この本で紹介されている西洋天文儀器や望遠鏡を見ていると、江戸時代の人々が味わっていた星空への興味、感動が共有できる。

画像:双眼鏡で星空ウォッチング

双眼鏡で星空ウォッチング

白尾元理 丸善 2010

天体観測と聞くと、天体望遠鏡をイメージする人が多いと思う。技術が進み、天体望遠鏡も扱いやすくなっているが、重い天体望遠鏡を運んで正しく設置するのは、手間がかかる。本書は、双眼鏡を使って、手軽に星空を見るためのガイドである。双眼鏡の選び方では、カタログの見方や、チェックポイントなどが詳しく解説されている。この本で紹介されている双眼鏡は、比較的軽量な機種が多いが、これは著者が双眼鏡を使って、世界中のどこでも素晴らしい星空に出会ってほしいという願いが込められているためだ。

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