社会学―日本十進分類法にみる図書館コレクション
浦安市立図書館の蔵書は、他の多くの公共図書館と同じく、「日本十進分類法」(NDC)と呼ばれる規則に従って、内容別に分類され、配列されています。
「十進分類法」は、様々なジャンルの資料を、哲学、歴史、社会学など十の分野に大まかに分け、それをさらに十に分け……と繰り返し、細かな分類をつけてゆきます。このため、例えば「江戸文化」というテーマを調べたい場合、資料が歴史や地理、民俗学など、複数の書棚分けて置かれることがあります。他分野との関連性を調べたい、というときには幾つかの棚を探すことになります。
そこで図書館では、館内の幾つかのスペースで展示を行い、関連資料を、1か所でご覧いただくことができるようにしています。同時に展示にあわせ、その分野の基本図書を確認し、必要な資料を補充してコレクションを充実させるということも行っています。
今回、私たち社会科学グループでは、この、「コレクションを充実させる」という目的に重きを置き、NDCをもとに、改めて基本図書を確認していこうと考えました。社会科学(300)には、政治(310)、経済(330)などの分野がありますが、まずはその名前の元ともなっている社会学(360)に焦点を当てました。複数の典拠から古典とみなされる基本図書をリストアップし、さらに近年出版されたもののうち代表的と思われる資料を確認しました。
一見難しそうな「社会学」ですが、その中には「年金」「雇用」「児童福祉」など、私たちの生活に密接にかかわりのあるテーマが含まれています。学問としての「社会学」と暮らしの中の「社会学」、図書館の棚を一望する気持ちでご覧ください。