衣食住で知る日本人
浦安市立図書館の蔵書は、他の多くの公共図書館と同じく、「日本十進分類法(NDC)」と呼ばれる規則に従って、内容別に分類され、配列されています。
図書館では、館内のいくつかのスペースで展示を行い、関連資料をご覧いただくことができるようにしています。展示を行うにあたり、それぞれその分野の基本図書を確認し、必要な資料を補充してコレクションを充実させることも行っています。
私たち社会科学分野では「コレクションを充実させる」という目的に重きを置き、NDCをもとに、改めて基本図書を確認する作業をすすめています。第1回目の社会学(NDC360)、2回目の法学(320)、3回目の政治学(310)、4回目の経済学(330)に続き、5回目は民俗学(380)に焦点を当てました。複数の典拠から古典とみなされる基本図書をリストアップし、さらに近年出版されたもののうち代表的と思われる資料を確認しました。
民俗学とは、民間の伝承をフィールドワークなどによって収集し、民族の生活や文化の発展を研究する学問です。一見すると取っつきにくい、難しいものと思われがちですが、私たちの暮らしがどのように変遷し、現代に根付いているかを改めて見直す、と考えると身近に感じられるかもしれません。今回の展示では、特に日本人の衣食住にスポットを当てました。「装う」「食べる」「住む」という日常生活の基盤が、この日本でどのように培われてきたかをご紹介します。