浦安市立図書館
   近世以前

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画像:江戸城のインテリア

『江戸城のインテリア 本丸御殿を歩く』

小粥祐子/著 河出書房新社 2015年

  戦国時代が終わり、世の中が安泰になると、将軍は軍事防備目的の物見櫓と住居を兼ねた城の天守閣ではなく、「御殿」という建物に住むようになりました。江戸城は火災による消失と再建を繰り返し、住居部分である中奥や大奥は、住人が替わるたびに改装されました。本書は、現存している当時の図面や資料をもとに、儀礼の場であり将軍やその家族の生活の場でもあった江戸城本丸御殿のインテリアを紹介しています。

画像:江戸の間取り

『江戸の間取り 百万都市を俯瞰する』

安藤優一郎/著 彩図社 2020年

   江戸開府から100年後の18世紀に、江戸は人口百万を超える巨大城下町となりました。本書は、建物の間取りや周辺の俯瞰図をもとに、土地を江戸城、武家地、町人地、寺社地、江戸郊外地の5つの切り口から江戸に住む人々の暮らしを読み解いています。 2階建ての部屋があった大奥、囚人の身分によって部屋と畳の質が異なった小伝馬町牢屋敷、独身者が多く外食産業が栄えていた裏長屋など、時代小説を読む時にも、参考になります。

画像:平安貴族の住まい

『平安貴族の住まい 寝殿造から読み直す日本住宅史』

藤田勝也/著 吉川弘文館 2021年

  平安貴族の住まいとして、寝殿造という様式はよく知られています。ところが建物として現存しているものはなく、定説と言われている特徴も実証されていないのが現状と著者は述べます。現存する寺社や源氏物語絵巻などの絵巻物、復元模型などをもとにこれまでの通説を徹底検証した1冊。ここで著者が挙げている「寝殿を中心に建物が前庭を取り囲み、寝殿と前庭が一体的な空間を作る」という寝殿造の定義は、現代にも通じる心地よさを感じさせます。

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