平たんな低地で、気候は比較的温暖。古くからの酪農の国。1933年国民保健などに 関する法律が成立、医療の無料化、老齢年金、高等教育の無料化などが制度化された。 代表的な作家★セシル・ボトカー(1927年〜)、オーレ・ロン・キアケゴー (1940年〜1979年)
『シーラスと黒い馬』セシル・ボトカー作 橘要一郎訳 評論社
小舟で川に流されるままやってきたシーラス。サーカスで育った彼は、サーベル呑みの修業がイヤで飛び出してきたのだ。牧場主バートリンは、シーラスをただ働きさせようと賭けに誘うが、逆に負けて一番いい黒馬を奪われる。シーラスはせっかく手に入れた黒馬を大人たちに盗まれてしまうが、そのままで引き下がらなかった! 自由に振る舞いながらも、本能的に、正しい道を選ぶ野性児シーラスのシリーズ第1作。全14巻で完結。
『なぞのヒョウのゆくえ』
セシル・ベズカー(ボドカー)作大塚雄三訳 岩波書店
ティペソは、大切な子牛を目の前でさらわれた。さらったのは、悪賢くて、大きく、昼でも家畜を襲うヒョウだ。村へまで行って、偉大な≪大きい人≫に助けを求めようとしたティベソは、牛どろぼうに捕えられてしまった。その男が、ヒョウのふりをして牛を盗んだ手口をティベソが足跡から見破ったためだ。獣のヒョウとヒョウのような人間、恐ろしい敵に対し、アフリカの男の子ティベソは、知恵を使って懸命に立ち向かう。
『トッパーのえんぴつ』 オーレ・ロン・キアケゴー作
岡崎晋訳 さ・え・ら書房
トッパーが拾ったえんぴつは、書いたものがなんでも現実になってしまう不思議なえんぴつだった。家の中でサイの絵を描いたら、本物のサイが現れるが、そこは、アパートの3階。サイは、おなかをすかせて家具を食べ始め、床を踏み抜き大騒動。耳が遠いけどコーヒーを入れるのが上手なフロラ夫人。彼女にあこがれる管理人のホルムさん。入歯で、港ごとに恋人がいる自慢の船乗りのお父さんなど、個性的な登場人物が繰り広げるナンセンスな世界が自由奔放に広がる。
『アルバート』
オーレ・ロン・キアケゴー作 岡崎晋訳 さ・え・ら書房
生まれた時から大声をあげ、わんぱくに育ったアルバート。悪友エゴンと共に次々にいたずらをしては、くつやのおじいさんに追い回される毎日だ。その日も、川を流れる樽を見つけ、もぐりこんで海賊船ごっこをしていたアルバートは、すりの悪者につかまるが、連れていかれた市場で、逆にすりを箱に閉じ込め大活躍を繰り広げる。