「火の国」に暮らす 日本列島と火山活動
謎…!
謎が解けると、どうしてこんなに嬉しいのでしょう。
1841年にポーが『モルグ街の殺人』を発表、これが世界初のミステリーと言われています。推理小説がもともと存在していなかった日本では、幕末から明治にかけて『大岡政談』のような裁判風小説が人気を博しており、謎解きを愉しむ土台は日本人にもありました。
「モルグ街」から40年以上経過した明治中期、文明開化に伴い海外の翻訳・翻案ミステリーが黒岩涙香らによって次々に日本で紹介されるようになり、こちらも大人気に。日本人による創作推理小説が書かれるようになったのも、至極当然の流れだと言えます。
涙香が推理小説から離れて人気が下降していたところに、彗星のように現れた江戸川乱歩や横溝正史、戦後の松本清張ブーム、数々の推理小説賞の創設など、年を追うごとに日本での推理小説界はその発展速度を速め、今に至ります。
2015年は乱歩没後50年。東京創元社や早川書房などが記念企画を行っていますが、図書館では、日本の推理小説の歴史を、代表作を中心に紐解いてみました。