浦安市立図書館

昭和50年代〜現在まで

1981(昭和56)

横溝正史没

横溝正史賞創設(主催:角川書店)
現在の横溝正史ミステリ大賞。公募の新人賞で、姉小路祐、羽場博行、柴田よしきなどが受賞し、デビューしている。

サントリーミステリー大賞創設(主催:サントリー、文藝春秋ほか)
公募の新人賞で受賞作はドラマ化されるという特徴があった。また、大賞賞金が500万と高額なことも話題となったが2003年で休止した。

カドカワノベルズ創刊



画像:占星術殺人事件

占星術殺人事件

島田荘司/著 講談社文庫 2013

六人の娘の体を合成して一体の完璧な女性「アゾート」を創るという手記を残し、密室で殺された画家と、日本各地で発見された、体の一部を切り取られた娘たちの死体。名探偵・御手洗潔は友人の石岡から40年以上前に起こった未解決事件のあらましを聞かされ、その真相に挑むことに…。
 江戸川乱歩賞に応募した「占星術のマジック」を改稿・改題した島田荘司のデビュー作。その衝撃的なトリックが「金田一少年の事件簿」に流用されたことについて、自著『21世紀本格宣言』のなかで熱く語っている。[初出 講談社 1981]

1982(昭和57)

講談社ノベルズ創刊



画像:十角館の殺人

十角館の殺人

綾辻行人/著 講談社 2007

九州の孤島に建てられた「十角館」を訪れた大学ミステリー研究会の七人を襲う連続殺人。館を建てた建築家・中村青司は、半年前この島で起こった四重殺人の最中に焼死しているはずなのに、本土に残った研究会の元メンバーに中村から告発文が届く。
講談社ノベルス編集部が「新本格派ミステリー」と銘打って刊行され、綾辻と同じ京都大学推理小説研究会出身の我孫子武丸や法月倫太郎らとともに、のちに「新本格派」と呼ばれるようになった。[初出 講談社 1987]

1988(昭和63)

『このミステリーがすごい!』創刊
通称「このミス」。2002年からは新人作家を対象にした「このミステリーがすごい!大賞」が創設された。

日本推理サスペンス大賞創設(主催:日本テレビ、協力:新潮社)
乃南アサ、宮部みゆき、高村薫などが受賞し、デビューしている。第7回で日本テレビが主催から降りた後、1996年から2000年まで新潮社主催で「新潮ミステリー倶楽部賞」を実施。2000年から2005年まで、幻冬舎・新潮社・テレビ朝日主催で「ホラーサスペンス大賞」を実施した。



画像:空飛ぶ馬

空飛ぶ馬

北村薫/著 東京創元社(文庫) 1994

女子大生の「わたし」は、大学の恩師が幼いころに見た不思議な夢の謎をきっかけに、ファンであった噺家・春桜亭円紫さんと知遇を得る。円紫さんは、事件を捜査するわけでもなく、状況を聞くだけで事件の真相を見極めてしまう。
北村薫のデビュー作。今では日常の謎を描くミステリーは多数あるが、彼はその先駆者と言える。発表当時、覆面作家だったため、主人公と同じ若い女性だと勘違いしている読者も多かったという。[初出 東京創元社 1989]

1990(平成2)

鮎川哲也賞創設(主催:東京創元社)
東京創元社の描き下ろし長編推理小説シリーズ「鮎川哲也と十三の謎」の13番目を一般公募した企画が発展する形で創設された。未発表の長編推理小説を対象とする。

1992(平成4)

松本清張没



画像:テロリストのパラソル

テロリストのパラソル

藤原伊織/著 文藝春秋(文庫) 2014

アル中のバーテンダー・島崎は、新宿の公園で大規模爆発に遭遇し、爆弾テロ事件の容疑者にされてしまう。島崎は警察から逃げながら真犯人を探すうち、かつて全共闘闘争にかかわっていた頃に起こした事件が関係していることに行き当たる。
史上初、江戸川乱歩賞と直木賞をダブルで受賞した本作は、登場人物の造形が魅力的な上、文章の上手さは読者を引き込む。次第に信頼し合っていく島崎とヤクザ浅井のやり取りは秀逸。[初出 講談社 1995]

1998(平成10)

日本ミステリー文学大賞創設(主催:光文文化財団) 日本ミステリーの発展に寄与した者に贈られる。受賞者に佐野洋、笹沢佐保、山田風太郎などがいる。

2001(平成13)

本格ミステリ大賞創設(主催:本格ミステリ作家クラブ) 2000年に設立された本格ミステリ作家クラブによって運営されているこの賞は、本格ミステリの評価を第一義とし、年間の最優秀作品に贈られる。

2010(平成22)

アガサ・クリスティー賞創設(主催:早川清文学振興財団、早川書房)
総合的なミステリー小説を対象とし、新人作家の発掘と育成を目的とする賞。協力:英国アガサ・クリスティー社。

2014(平成26)

新潮ミステリー大賞創設(主催:新潮社)
最終候補作品の映像化は後援の東映に優先権がある。

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