『大織部展 ―古田織部四〇〇年忌―』
岐阜県現代陶芸美術館/編集 大織部展実行委員会 紫紅社(発売) 2017年
信長、秀吉、家康に仕えた茶人、古田織部。師、利休亡き後、天下一の茶人となり、師と同じ轍を踏まぬよう政治から退くが、最期は切腹を命じられた。ゆえに、織部については資料が乏しく、織部焼きに関わった確証も明らかにされていない。織部が残した茶碗や、茶室、所持した道具は“織部好み”と称され、私たちを魅了し続ける。本書は、織部400年忌に企画された展覧会の図録である。特徴的な“ヘウゲモノ”や天下人に愛された織部好みの美意識を発見し、偉大な古田織部を垣間見てほしい。