ファンタジーの物語は、映画やアニメなどによってその世界がたくみに再現され、 時に大きな話題となることがあります。エンデの『はてしない物語 (映画:ネーバーエンディングストーリー)』は1985年に上映されると、映像化さ れた物語の世界は世の中を驚かせました。現在ではCG技術の発達により更にファ ンタジーの映像化は進み、『ハリー・ポッターと賢者の石』『指輪物語(映画: ロード・オブ・ザ・リング)』『ナルニア国物語』『黄金の羅針盤』、アニメー ションでは、『ゲド戦記』、『床下の小人たち(映画:借りぐらしの アリエッティ)』、『魔法使いハウルと火の悪魔(映画:ハウルの動く城)』など が原作として使用されました。また、ダールの『チョコレート工場の秘密』は、 2度ほど映画化されました。映画の話題性により、原作への関心も同時に高まり、 ファンタジーブームは定期的に繰返されているといってもいいでしょう。 ファンタジーの世界はゲームやコミック等、様々な方面で影響を与えている一方、 映像化されたファンタジーの危うさが脇明子氏により指摘され、子どもの読書に 危惧が唱えられています。