浦安市立図書館

 子どもの生活の大部分を占める家庭や家族。時には親の思いを負担に感じたり、
祖父母の老いや親の離婚などに振り回されたりと、家族の中の自分の場所を探します。
様々な家族のかたちの物語は問いかけます“家族って何?”

『ベーグルチームの作戦』E.L.カニグズバーグ作
松永ふみ子訳 岩波書店

「どこが悪いとはいえないけど、ぼくにはへんだな。ぼくはぼくのママがプレイガールなんか見たらいやだな。」
 ママがリトルリーグの監督になり、大学生の兄さんもコーチにまきこんで、十二歳のぼくの悩みは増えてしまった。
僕の野球の点数も家族につつぬけだ。その上、十三歳の成人式のお祝いの準備も忙しい。 監督業に一生懸命なママの作戦が成功し、ぼくたちのチームは試合に勝ち進んでいく。
『フラワー・ベイビー』  アン・ファイン作 
墨川博子訳 評論社

「こういうふうにして罠にかかるのさ」と、サイモンは説明した。「つまり、最初はどんなに大変かわからないんだ。そしてそれがわかった時には、もう遅いのさ」
  小麦粉を袋に入れて作った赤ん坊「フラワー・ベイビー」を、課題で自分の子供のように育てなければならなくなったサイモンたち。小麦粉の赤ん坊でも世話をするのは大変なことだった!次第にフラワー・ベイビーに愛情を感じはじめたサイモンは、父が出て行った後も、自分を一人で育ててきた母親の大変さに気づいていく。
『大きな森の小さな家』 ローラ・インガルス・ワイルダー作
恩地三保子訳  福音館書店

「ちがう。キャリーは世界じゅうで、いちばんかわいい赤ちゃんだ」
 100年以上も前の北アメリカ、ウィスコンシン州の「大きな森」。
この森の丸太の小さな家には父さん、母さん、ローラと、姉のメアリィ、妹のキャリーが暮らしている。
森の生活では、ローラは見るもの、聞くもの、すべてが楽しくて仕方がない。(シリーズあり)
『火のくつと風のサンダル』  ウルズラ=ウェルフェル作 
関楠生訳 童話館出版

「くらやみってのはね、たったひとりぼっちで、とても悲しいときに使うことばなんだ。ぼくらはひとりぼっちじゃないだろう?おとうさんには、おまえがついているし、おまえにはおとうさんがついている。それに、空には、星が出ているじゃないか・・・」
 チムは組一番のでぶで、学校一のちび。からかわれてばかりいるチムは、「チムでなくなりたい」と両親に言いました。そんなチムの誕生日、お父さんが、素晴らしい贈り物を与えます。それは、二人で旅に出ること。さらに「火のくつ」という新しい名前をチムにプレゼントしました。チムは、父親に「風のサンダル」という名前をつけ、お互いを新しい名前で呼びあいながら旅が始まります。
『愛の一家 あるドイツの冬物語』  アグネス・ザッパー作 
遠山明子訳 福音館書店

「おまえの子どもたちは恵まれているよ。なにしろそれぞれ忠実な友を六人、生涯もてるんだからね。ひとつの巣に羽を寄せあって育ったヒナは、ずっと一体感をもちつづけることだろう」
 陽気な音楽教師の父親、思慮深く優しい母親、七人の個性豊かな子どもたち。
ペフリング一家は決して裕福ではないが、借家の2階で和気あいあいと暮らしている。時にはちょっとした騒動が起こるが、知恵を出し合い、協力し、家族で乗り越えていく。
『夜のパパ』 マリア・グリーペ作 大久保貞子訳 ブッキング

「だって、あなたはふくろうじゃないでしょ。スムッゲル(飼っているふくろうの名)のことがわかる、なんて、どうしてそんなに自信たっぷりなの?あたしとママは人間どうしなのに、ときどき、おたがいの気もちがぜんぜん通じないことがあるわ」
 看護婦の母親が夜勤のあいだ、ぼくは女の子の子守をすることになった。父親のいない女の子は、ぼくのことを「夜のパパ」と呼び、ぼくは彼女をユリアと呼んだ。本当の名前ではなく、彼女が自分でそう呼んでほしいといったからだ。ぼくたちは、二人のことを本に書くことにする。(シリーズあり)

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